涙の代表続投宣言をしていた日本代表DF長友佑都(27=インテルミラノ)が、原点回帰をして再スタートを切る。20日に成田空港からイタリア・ミラノへ飛び立った。W杯帰国から約3週間のオフ中、地元・愛媛に戻り「昔育った場所や環境、グラウンドを見ると、自然と当時の思いがよみがえってきた。どういう気持ちでサッカーをやっていたのか、すごく見えてきた」。かつてのスタートラインに立ち、気持ちをリセットしたという。

 ブラジルで1勝もできない悔しさから、帰国後はW杯を一切見ることがなかったという。世界一を決める決勝戦さえも目を向けることができなかった。「見る気にならなかった。自分たちがそういう舞台に立っていることを描いてやってきたのに、そこに立っていない。すごい悔しい気持ちがあった」。敗退が決まったコロンビア戦翌日に、人目をはばからず取材ゾーンで涙を流してから、少しずつ気持ちを切り替えてきた。

 再出発は香川との日本人ダービーになるかもしれない。米国で開催する「インターナショナル

 チャンピオンズカップ」第2戦でマンチェスターUと29日に対戦。今季から名門クラブで副主将を任せられる可能性が高く「しっかりと止めたい」と奮い立たせていた。