山形は鹿島に引き分け、5試合ぶりの白星を逃した。先制を許すも、前半38分にFWディエゴ(31)が左足で同点ゴール。後半13分にはFKをディエゴが頭で落とし、DF西河翔吾(31)が右足で押し込んで一時は勝ち越した。だが同39分に同点とされ、今季初の逆転勝ちはならなかった。次節は20日、アウェー広島戦に乗り込む。

 山形が通算2分け4敗の鹿島相手に一時は勝ち越した。ディエゴの同点弾で食らい付いて迎えた1-1の後半13分。FKの折り返しを西河が相手DFと競り合って右足でねじこんだ。「もつれる形になったけど、(ゴールが)吸い込んでくれた。折り返しを狙っていた」。今季15節で先制を許したのは9試合あるが、1度でも勝ち越したのは初めて。あと6分を守りきれず勝ち点3こそ逃がしたが、意地は見せた。

 攻守両面で活躍した西河は振り返る。「逆転できたのに守りきれなかった。もったいない。失点の前にボールにいけてなくて、そこで辛抱できればよかった。(攻撃面では)チャンスをつくれなかったわけではない」。チーム4試合ぶりのディエゴの同点ゴールは、相手を崩した形からのクロスを決めた。2点目も今季10得点中6点を占めていた得意のセットプレーで、と攻撃面で光が差した。

 石崎監督は「最後まであきらめなかった。鹿島相手に体を張ってよく頑張った」とイレブンをねぎらった。次節20日の広島戦まで約2週間。この日見せた攻めの姿勢にさらなる磨きをかけ、第1ステージ残り2試合、全力で戦い抜く。【高橋洋平】