J2磐田は名波浩監督(42)の手腕が試される「3連戦」を迎える。今日4日のホーム熊本戦に備えた3日、大雨の中で試合会場のヤマハスタジアムで最終調整。9日間で3試合という過密日程を控え、同監督は「7月は、よりしぶとさが必要。疲労や暑さもあるけど、選手が代わっても勝ち続けなければいけない」との強い覚悟を口にした。

 前日2日に紅白戦で3人が負傷するアクシデントに見舞われた。接触プレーで頭部を強打したMF井波靖奈(23)は脳振とうの疑いのため自宅療養中。井波と接触し、頭部に裂傷を負って救急車で搬送されたDF桜内渚(25)は別メニュー調整だった。桜内はただ1人、全試合フル出場を続けてきた選手だが、監督は「(熊本戦は)何とも言えない」と話すにとどめた。

 一方、歯を負傷したDF藤田義明(32)は全体練習に入り、リラックスゲームでは接触プレーにも臨んだ。名波監督は「整復治療をしたので、何とかなると思う」と最終ラインの要を起用する方針だ。選手間にも動揺が広がるチームの危機。それでも指揮官が取り組んできた「誰が出ても戦えるチーム作り」の成果が試される時期。まずは熊本撃破で、たちこめる暗雲を振り払いたい。【保坂恭子】