清水は奇跡の残留を信じて、一丸となって戦うつもりだ。チームは15日、明日17日のホーム仙台戦に備え、完全非公開で調整した。この日、練習場にはオレンジと黄色の横断幕が掲げられた。横幅約40メートルの巨大フラッグの中央には「絆」と書かれ、約3000人の寄せ書きが入っている。サポーターの一部が連日、清水駅周辺や市内の商業施設で集めたもので、今季初めて練習場に掲げられた。

 田坂和昭監督(44)は「ありがたい。次の試合は必ず勝ち点3を取らなければいけない」と引き締まった表情を見せた。14日にはクラブスタッフが静岡市内でビラ配りを実施。田辺信宏市長(54)も参加し、試合当日の来場を呼び掛けた。

 次戦は負ければJ2降格の可能性がある一戦となる。勝利しても状況は厳しいままだが、望みがなくなったわけではない。主将のMF本田拓也(30)は「とにかく目の前の試合に集中する。選手はみんな分かっている」。FW大前元紀(25)も「あきらめずに応援してくれる人がいることは大きい。一体となって勝ちたい」と力を込めた。クラブの将来がかかった運命の一戦まであと1日。勝って残留に望みをつなぐべく、万全を期す。【神谷亮磨】