清水の原靖強化部長(47)がJ2降格の責任を取り、今季限りで退任する見通しであることが21日、分かった。関係者によると、来月の月例取締役会で正式決定する見込みだ。

 当初、フロントは原強化部長も含めた現体制を維持して来季も臨む方針だった。しかし、選手編成、監督人選の失敗などがあらためて明るみに出たことでクラブ側も事の重大さを認識した。

 後任については現段階で未定だ。田坂和昭監督(44)の去就を含めた体制を11月の最終戦までに固めるようで、まずは選手の慰留に全力を注ぐという。

 チームは21日、ホーム最終戦となる柏戦に向けて完全非公開で調整した。J2降格後も勝負にこだわる姿勢を強調した田坂監督は「勝ちにいく。目標は変わらない」と力強く話した。現在、チームはクラブワーストタイとなる9戦勝ちなし。不名誉な記録更新を阻止するためにも負けられない一戦だ。

 これまで出番の少なかった若手にチャンスが回ってくる可能性もある。練習試合でコンスタントに結果を残してきたFW加賀美翔(21)もその1人で「期待に応えられる自信はある。出たら得点を取りたい」と闘志をみなぎらせた。【神谷亮磨】