いじりの嵐にタジタジ!? G大阪DF丹羽大輝(29)が11月30日、広島とのチャンピオンシップ決勝第1戦(2日、万博)に向けて、大阪・万博練習場での非公開練習に参加した。終了後は開口一番に「もう落ち着きました」。苦笑いで、あえて2度繰り返した。

 その後は大一番へ熱い決意表明を続けたが、数分後、「味方のゴールにも決められない…」と背後からささやきが聞こえてきた。声の主は偶然居合わせた長谷川監督。丹羽は準決勝浦和戦の延長後半13分、浮き球で送ったバックパスが自軍のゴールポストを直撃。直後の決勝点で命拾いをしたが、仲間からの激しい「いじり攻撃」に遭っていた。

 指揮官の丹羽いじりは手応えの裏返しだ。浦和戦ではDF陣のしつこい仕事がGK東口に相乗効果をもたらし、120分間で1失点。その結果に長谷川監督は「ヒガシ(東口)だけじゃない」と全体をたたえた上で「(丹羽)大輝はどうかな。それ以外はしっかりやっていた」とニヤリ。ジャブまで繰り出しKOだ。

 一方で、苦笑い続きの丹羽は腹を固めた。「僕はもう次しか見ていません! 次の試合に勝つことに意味がある」。頭にある「勝利」の2文字に向け、前進あるのみだ。【松本航】