因縁の水戸討ちで、再び首位に押し上げる。股関節痛で別メニュー調整だったJ2札幌MF小野伸二(36)が11日、1週間ぶりに全体練習に合流した。15日水戸戦(Ksスタ)に向け「だいぶ痛みは和らいだ。残りの練習でさらに状態を上げ、チーム一丸で勝ち点3を取ってきたい」と、07年以来9年ぶりとなる4連勝を目標に掲げた。

 勝って負の記憶を振り払う。昨年11月14日、今節と同じKsスタでの水戸戦は、攻撃の起点としてフル出場も1-0から逆転を許し1-2敗戦。プレーオフの可能性が消滅した。「去年はアウェーでやられてるからね。相手は我慢して守りながら攻めてくる。うまく自分たちで考え、中を打開しながらやっていかないと」と雪辱を誓った。

 7日熊本戦が中止となり、中11日と空いた時間を、体のケアに充てた。もともと抱えていた股関節痛の具合を再確認し、痛みを引かせるのが目的で「うまく時間を使えた。この間に、やれることをやれたので問題ない」と前向きに話した。

 験のいい復帰3戦目だ。4月17日山形戦は途中出場7分、5月3日の前節金沢戦は後半21分から24分間出場し、自身初白星になった。昨季も左太もも痛から復帰後の3戦目、9月12日横浜FC戦で内村の決勝ヘッドをFKでアシストし、四方田体制1勝を演出した。「いい準備で試合に臨みたいね」。“ふたたたき”で万全の身支度を整えた44番が、自らの一撃で、勝利を呼び寄せる。【永野高輔】