J2降格圏の16位に沈む名古屋が23日、小倉隆史監督(43)が休養すると発表した。事実上の解任で、ボスコ・ジュロブスキー・アシスタントコーチ(54)が後任の新監督としてチームの指揮を執る。

 小倉前監督はこの日、豊田市内で行われた練習前にクラブハウスを訪れ、選手やスタッフに最後のあいさつを済ませた。取材に応じ「自分の力のなさでこのような結果になり、ファン、サポーター含め応援してくださるみなさんに申し訳ない」。クラブは監督、兼任するGM業も「休養」としているが、本人は「今後については今はまだ白紙状態。グランパスも気になるし、引き続き応援させてもらいながら、自分のことはゆっくり考えたい」とした。

 チームはリーグ17戦勝ちなしで、第2ステージは第9節を終えて最下位と低迷。年間順位でも15位甲府と勝ち点7差あり、J2降格が現実味を帯びている。そんな厳しい状況で辞任の意思がなかったのか問われた小倉前監督は「何が何でも、という思いがあった。(監督に)選んでもらった中、頑張りきらないと、という思いがあった」と吐露した。

 クラブ側は一時、シーズン終了まで小倉前監督を続投させる方針だった。急転で事実上の解任となった理由を久米一正社長(61)は「熱いパワーが感じられなくなった。残り5試合が勝負。(残り8試合となる今は)最後のタイミングだった。(残留の)ライバルとの対戦もある。そこを勝ち抜けば目標の残留も見えてくる」と説明した。

 小倉前監督の今後については「今年いっぱいは休んでもらって、どういうポジションでどうするのか、彼と話し合っていきたい。レジェンドですので、いろんなことにトライさせたいと思っている」と明かした。

 小倉前監督は昨季、GM補佐に就任。今季からGMと兼任して指揮を執っていた。