J2山形が24日、石井肇強化部長(57)の来季の契約を更新しないと発表した。

 「山形の仕事人」がチームを去る。札幌で監督を、仙台、磐田、横浜で強化ポストを歴任し磨いた剛腕を、14年に加入した山形でもいかんなく発揮した。

 同年6月には浦和GK山岸範宏(38)の期限付き移籍を実現させた。山岸はチームに安定感と闘争心をもたらし、一気にJ1昇格プレーオフに出場。準決勝の磐田戦では、その山岸がCKから奇跡のヘディング弾を決め、勢いそのまま昇格を決めた。

 今季も開幕直前に京都FW大黒将志(36)を期限付き移籍で加入させた。所属先の京都のキャンプに参加せず、大阪の高校のグラウンドで自主練習していた元日本代表に、2年連続のラブコールを送って獲得した。故障に苦しみ26試合9得点に終わったが、コンディションが上向いた10月23日のC大阪戦から6戦連続で先発。その間、圧巻の5得点で締めくくった。

 1年でのJ1再昇格を掲げた今季は故障者が相次ぎ、11勝14分け17敗。まさかの14位でシーズンを終えた。新体制で再び、J1復帰へひた走る。