沖縄・島尻郡八重瀬町で合宿中の浦和FW武藤雄樹(28)が“スアレス流”を取り入れて「じゃない方」を卒業する。仙台から移籍した2季前にJ1・13得点と活躍し、当時東京に在籍したマインツFW武藤の「じゃない方」としてブレーク。昨季も12得点したが「2ケタは最低限」と満足していない。19日の実戦練習ではドリブルからのシュートを繰り返し、「突き抜けた数字がほしい」と、ゴール量産を誓った。

 ダイレクトプレーが武器だが、今季は「ゴール前で自分でコースを作って打つ形をものにしたい」と言う。手本とするのがウルグアイ代表FWスアレス。映像をよく見るといい、「後ろ向きで受けてからの反転や切り返しがうまい」。合宿でも「できるところは試したい」と意欲的だ。

 昨季から背番号9を背負う。「チームで最も点を取れる選手でありたい。その意味では(昨季14得点の)興梠さんにも負けたくない」と点取り屋の意地も見せる。自身が“本家武藤”となることは「おこがましいです」と笑ったが、武藤といえば「雄樹」となるべく、地道な体づくりに取り組んでいる。【岡崎悠利】