侮辱的発言による2試合の出場停止処分を科された浦和レッズDF森脇について、鹿島アントラーズMFレオ・シルバ(31)が試合後、手厳しい意見を口にした。

 「誰でも、過ち、ミス、人に害を与えた時は、すぐに謝罪する。ピッチで悪いことが起きたら、試合直後に過ちを認めるのは、人生でも一緒。裁定が下されてから謝っても意味のない謝罪。日本人は誠実で礼儀正しいところが良いところだが、彼は日本を代表する人に当てはまらないと思う」。

 発端は4日のリーグ浦和-鹿島戦(埼玉)にある。試合中の小競り合いの中で、森脇がレオ・シルバに対し「くさい」と発言したと試合後、鹿島MF小笠原が主張し、「言葉の暴力。差別ととらえられてもおかしくない」と訴えた。一方、森脇は小笠原のつばが顔にかかったため、口にした発言だったと主張した。事態を重く見たJリーグは7日に森脇と小笠原を聴取し、9日に森脇に侮辱的発言があったとして処分を下した。

 これを受けて森脇は会見を開き、発言について「不適切。多くの人に迷惑をかけたことを心から謝罪しないといけない」と謝罪し、「差別的な発言、言動はなかったことを伝えたい。なかったと理解してくれればと思っている」と語った。

 小笠原は、Jリーグの聴取では発言が向けられた相手が誰だったか明らかにならなかったことを残念がり、レオ・シルバら鹿島の選手や浦和の他選手、審判への聞き取りがあっても良かったのではという感想を口にした。