サッカーの2014年ワールドカップ(W杯)ブラジル大会アジア最終予選で日本と同組に入ったオーストラリアの国内リーグが、クラブの脱退など相次ぐお家騒動で揺れている。混乱が長引けば、代表チームにも影響を及ぼしそうだ。

 Aリーグは今季2試合を残すが、5日に資金難のゴールドコーストが除名処分となり、10日にはこれを不服としたニューカッスルが「(同国)サッカー連盟に対する信頼を失った」とリーグ脱退を表明した。来季は現行の10チーム制を維持できない見通しだ。

 代表チームの大部分は国外のクラブに所属するが、ベテランの主軸や有望な若手の多くは国内でプレー。サウジアラビアに快勝したW杯アジア3次予選の最終戦で得点したFWキューウェルとMFエマートンも、今季に活躍の場を欧州から国内へ移した。

 ほぼ国内組だけでロンドン五輪予選に臨んだU-23(23歳以下)代表は、7大会連続の本大会出場を逃した。ただでさえレベル低下が心配される中で、プロ選手協会のシュワブ会長は「(リーグの混乱が)選手に与える衝撃は大きい」と事態の深刻さを訴えた。