<ナビスコ杯:大分3-0新潟>◇予選リーグD組◇23日◇九石ド

 北京五輪世代に心強い不敗神話の誕生だ。U―23(23歳以下)日本代表の大分DF森重真人(20)が、代表選出「御礼弾」で大分の勝利に貢献した。リーグ戦、天皇杯を合わせ公式戦4ゴール目だが、試合は4戦全勝。「自分で点を取れば、守備でもノッていけるんで」。27日の親善試合アンゴラA代表戦(国立)に向けても弾みをつける1点だった。

 1―0とリードした直後の前半35分だ。蹴る前にキッカーのMF鈴木と耳打した右サイドからのFK。ニアサイドに走り込んだ森重は、DFを背負いながらバックヘッドでボールを後方にすらし、ネットを揺らした。「得意な形。あそこに蹴るからと言ってくれたので信じて走り込んだ」としてやったりの表情だ。

 昨年のU―20W杯では控えに甘んじたが、その後大分で守備的MFからDFにコンバートされレギュラーに定着。北京世代に初招集された2月の米国遠征チバスUSA戦でもCKを頭で合わせ、ダメ押し点を奪っている。「代表に選ばれたからには、しっかり責任を持ってやらないといけない。(アンゴラ戦でも)まずは守備(で得点されないこと)からだけど、得点も狙ってみたい」。勢いに乗る20歳の攻撃型DFが、北京世代でも勝利の方程式となる。【村田義治】

 ◆森重真人(もりしげ・まさと)1987年(昭62)5月21日、広島県生まれ。広島ジュニアユース―広島皆実から06年に大分入団。昨年のU―20W杯日本代表。J1通算24試合2得点。ナビスコ杯5試合1得点。179センチ、72キロ。