名古屋の五輪代表DF吉田麻也(まや、20)が練習オフだった8月31日、トークショーに参加し、ナビスコ杯制覇を誓った。名古屋市内で行われた北京五輪を振り返るイベントに参加。軽妙なトークと、機転を利かせた受け答えで笑いを取ったが、話題が3日の大分との同杯準決勝第1戦(瑞穂陸)に及ぶと「優勝を目指してやる」と1500人の観衆に力強く約束した。

 リーグは首位、ナビスコ杯も4強入りし、ともに未経験のJリーグ2大タイトルを狙える好位置にいる。大分とは3日にホーム、7日にアウェーで戦う。1次リーグ3戦全敗で敗退、吉田自身も1試合の出場のみとパッとしなかった北京五輪の思い出話もそこそこに、プロ初タイトルに向け熱い思いをたぎらせた。

 同級生の大分MF金崎夢生(むう、19)には借りがある。06年の全日本ユース決勝で名古屋ユース吉田は、滝川二(兵庫)金崎と直接対決し0-3完敗。タイトルを阻まれた。大分の攻撃の要となった金崎との対決を互いの名前をもじって「マヤ文明とムー大陸の規模の大きな戦いです」と勝手に名付け、早くも気合十分。五輪代表の大分DF森重には、同代表の定位置を奪われた因縁もある。チームとしても個人でも譲れない戦いを前に、吉田の気持ちは早くもヒートアップしていた。【八反誠】