コンサドーレ札幌が「WBC方式」で来季のチーム方針を固める意向を持っていることが16日、分かった。札幌のOBらから意見を求め、合議制で今後のビジョンを定める。クラブ関係者は「いろいろな人から意見を聞いて、決めないといけない。コンサドーレにかかわった人には意見を言ってもらいたい。もう失敗はできないから」と話した。クラブ内部だけで決定するのではなく、WBC日本代表監督人事のように、有識者の意見を幅広く求めるスタイルでチームの立て直しを図る。

 各時代の札幌のチーム事情を知る面々が「相談役」の候補に挙がる。日本代表監督で99年から3年間札幌を指揮した岡田監督もその1人。00年J1昇格、01年J1残留とチームの躍進に大きく貢献し、知識も豊富だ。その他には創設時からクラブに携わる石水勲取締役、04年に5段階計画を打ち出したクラブ元社長の佐々木利幸氏、OB監督、選手などから、考えを求めることになりそうだ。

 クラブ側は来季に向け、すでに動きだしている。矢萩社長、村野GM、三上強化部長らは19日のホーム柏戦前に、10日に続き2度目の編成会議を行う予定。三浦監督とは来季契約を延長しない方針を固め、J2降格した場合の来季強化費は約5億円になる見込み。ただ、1年でJ1復帰か長期的に狙うのか、若手育成や外国人の扱いなど、議論される問題は多い。各方面から情報を収集し、今後の可能性を模索していく。