<ナビスコ杯:横浜3-1G大阪>◇15日◇準々決勝第1戦◇万博

 G大阪の迷走が止まらない。横浜に1-3の大敗。ホームの公式戦は屈辱の6連敗となり、1-4と惨敗した11日のリーグ清水戦に続いてサポーターが西野朗監督(54)の解任を求めるなど、深夜まで抗議行動を行った。既にACLは敗退し、リーグ戦も逆転Vは絶望的。さらにナビスコ杯も敗退危機と、今季無冠の可能性が早くも拡大し、西野朗監督(54)は「私の問題」と自らを追い込んだ。

 約300人のサポーターが、日付が変わるころまで抗議の“座り込み”を行った。ナビスコ杯まで敗退危機に追い込まれ、11日のリーグ清水戦に続き2戦連続でクラブ首脳に説明を求めた。大目標のアジア連覇どころか、カップ戦すら勝てない現状に、西野監督の解任を求める声も噴出した。

 金森社長は改めて「西野さんへの信頼は変わらない。あの人は名監督で、こういう窮地を何度も脱してきている。全幅の信頼を寄せている」と説明。激しい罵声(ばせい)とブーイングを浴び続けながらも、真っ暗になったスタジアムの外で、西野監督への変わらぬ信頼を訴えた。

 Jリーグ屈指の名将が、追い込まれた。西野監督は生気を失い、淡々と言葉を絞り出すように語った。

 「同じような試合をしてはいけない。攻撃的なスタイルを貫こうという姿勢で、ハードワークして、タフに戦っているとは思う。でもやり切れていない。攻撃し切れない中でのリスクを取られている。どうしても前がかりになる」。

 そこまで話すと意を決したように、前を向いて謝罪の言葉をつなげた。

 「すべて自分のもっていき方の問題だと感じている」-。

 既にACLは敗退し、リーグ戦も首位鹿島と勝ち点19差で逆転Vは絶望的。残されたナビスコ杯、天皇杯のタイトルにかけた。しかし、第1戦で屈辱の3失点大敗。11日のリーグ清水戦も攻撃的スタイルを貫いた結果、前がかりになった裏を突かれて1-4で大敗している。

 これで本拠地では公式戦6連敗。4強進出には、第2戦で大量得点の勝利が求められる苦しい状況になった。迷走するG大阪が、今季無冠に終わる可能性が高まり、サポーターの忍耐も限界に近づいている。【益子浩一】