<J1:G大阪1-1清水>◇第7節◇17日◇万博記念競技場

 清水は日本代表FW岡崎慎司(24)の同点ゴールで開幕から7戦連続不敗記録を守った。

 痛みに耐えエースの仕事をやってのけた。1点のビハインドで迎えた後半25分。岡崎はFWヨンセンからパスを受けると、強引に右足を振り抜いた。「とりあえず思いっきりシュートを打った。運良く入ってくれて、よかった」。シュートは相手DFに当たって、コースが変わり、ゴールネットに吸い込まれた。試合前日の16日に24回目の誕生日を迎え、翌日にきっちり「24歳・第1号」を決めた。

 決して本調子ではなかった。前節仙台戦で右ひざを打撲。今週の練習で右足のシュートは一切打たず、試合前日の恒例のシュート練習も回避するほど痛みは残っていた。持ち前のガッツで強行出場したが、長谷川監督が「いつもだったらもっと決定力がある。今日はさすがに、シュートミスが多かったね」と評価するように、ゴールシーン以外では精彩を欠いた。同点弾こそ決めたが、岡崎自身も「やっぱり痛かった。(患部を)気にしながらやってた」と、複雑な表情だった。

 ただ、立ち止まるわけにはいかない。「W杯で点を取ることが目標。(W杯本戦メンバーに向けての)アピールとかじゃない」。この日は両軍最多の6本のシュートを放ち、1ゴールを決めた。「決めたことより、外したことを反省している」と岡崎。明確な目標に向かってエースは歩を進めている。【為田聡史】