コンサドーレ札幌が4月30日、2日のアウェー熊本戦に向けて熊本ミニ合宿をスタートさせた。この日は試合翌日で、熊本への空路移動も兼ねていたため、主力組は30分間のランニングと10分程度のストレッチだけで終わった。前日29日の甲府戦は1-4と完敗。今季最低の15位に低迷も、居残り練習をしたのは、全体メニュー後に筋力トレーニングを行ったFW中山雅史(42)だけという、危機感の薄さを露呈した。

 大敗しても試合翌日の風景はいつもと変わらなかった。前日の甲府戦で先発したDF石川、DF岩沼、MF藤田ら10選手は、軽いランニングとウオーキングをした後、自由に宿舎に引き揚げていった。試合翌日で、移動も兼ねている。疲労もあればチームの方針もある。だが、この状況下で自主的にトレーニングしたのがゴンだけという、若い選手たちの認識の甘さがあらわになった。

 石崎監督は甲府戦を振り返り「逃げてる。やってだめなら改善の余地があるが、やらないとダメじゃ。チャレンジしないと何も起きない」と半ば、あきれ顔だった。中山も「気持ちの問題。それぞれが自覚しなきゃいけない」と切り捨てた。昨季、石崎監督はチームの特長について「良くも悪くも切り替えが早すぎる」と話していた。引きずるのは良くないが、負けをプラスに変えるための努力は必要だ。【永野高輔】