「プレナスなでしこリーグ優勝チーム対イングランド王者アーセナル」のドリームマッチが実現することが、12日までに決まった。リーグ戦終了後の11月下旬に開催。現在、勝ち点6差で首位を独走するINAC神戸が最有力。MF沢穂希(33)やFW川澄奈穂美(26)ら、なでしこジャパン7人を擁するだけに、優勝した女子W杯ドイツ大会で唯一黒星を喫したイングランドの強豪クラブとの対戦は、格好のリベンジ舞台となる。

 来春に予定されている、なでしこジャパン対イングランド代表のリベンジマッチに先駆けて、日英両国王者が激突する前哨戦が開催されることとなった。リーグ戦全日程終了後の11月下旬に、欧州の強豪イングランドFA女子スーパーリーグに所属するアーセナルLFCが来日し、なでしこリーグ王者と対戦する。開催日は11月最終週の土日となる26日か27日が有力。

 同クラブは昨年のリーグ戦と女子FA杯の2冠。リーグ戦は8連覇中と、国内では敵なし状態で、通算13度の優勝経験を持つ。カップ戦も含め、イングランド女子サッカー界の優勝記録をほぼ独占する最強チームだ。昨季の女子欧州CL準決勝でも、優勝したリヨン(フランス)に2戦合計2-5で敗れたものの、4強入りを果たした。

 W杯ドイツ大会で、なでしこを0-2で下したイングランド代表メンバーも4人在籍する。豪快な右足シュートで先制弾を決めたFWのE・ホワイトや、途中出場で抜群のスピードを発揮し2点目を奪ったFWヤンキーが所属する。

 迎え撃つのは現在無敗で2位日テレに勝ち点6差をつけ首位に立つINAC神戸が最有力。MF沢、FW川澄、大野らにとっても、W杯で唯一の敗戦となったリベンジに燃える一戦となることは間違いない。

 W杯以降、「日本のチームと試合がしたい」と海外のクラブや各国代表チームからの対戦オファーが、日本協会や日本女子サッカーリーグを通じて多数寄せられている。代表だけではなく、クラブの強さも示せば、「なでしこ」がますます世界規模になる。

 ◆アーセナルLFC(レディースフットボールクラブ)1987年創立。英国・ロンドンを本拠地とする女子サッカークラブ。FW宮市亮が所属するアーセナルの系列クラブ。リーグ戦13回、女子FA杯11回、女子プレミアリーグ杯を10回制覇。2006-07年シーズンにはUEFA女子チャンピオンズリーグを制し、欧州王者となった。現在は今季から新設されたFA女子スーパーリーグに所属。本拠はメドウパーク(4500人収容)。チームカラーは赤と白。ローラ・ハーヴェイ監督。