J2山形は明日15日、ホームで行われる天皇杯準々決勝北九州戦で初の4強進出を狙う。チームは13日、紅白戦で調整したが、台風19号の影響を考慮してセットプレー対策も前倒しで行った。11日のリーグ長崎戦に先発した石川と小林のDF2人が体調不良で練習を回避したのに加え、天皇杯後に中3日でアウェー岡山戦が控える。それでも石崎監督は「おる人でやるしかない」と落ち着いていた。

 窮地に“天皇杯ホットライン”への期待が高まった。3回戦のソニー仙台戦、4回戦の鳥栖戦でFW万代宏樹(28)が連続決勝ゴールを決め、アシストはいずれもMF日高慶太(24)だった。この日の紅白戦はともにサブ組でプレー。シュート練習ではボランチ日高が起点になって1トップ万代に縦パスを供給。逆に万代がクサビになって日高がシュートを狙うポストプレーも反復した。先発定着を狙う万代は「天皇杯に限らずリーグ戦でも点を取りたい」。日高も「自信があるし、準備もイメージもできている。チャンスをもらえれば貢献したい」とアピールした。

 石崎監督にとっても柏を率いて準優勝した08年度を含めて3度目の4強がかかる。「今回は優勝じゃろ」。窮地を吹き飛ばすように広島弁で宣言した。【佐々木雄高】