左膝痛で離脱しているJ2札幌MF小野伸二(35)が、最短で次のホームとなる11月9日讃岐戦(札幌ドーム)で復帰することが28日、濃厚となった。当初予定していた26日湘南戦での復帰を先送りしたが、大事を取ったことで長期離脱が回避された。プレーオフ圏入りへ佳境となる残り3戦のタイミングで、ベテランの技がチームに注入される。

 この日の小野は、チーム練習には参加しなかったが、屋内で別メニュー調整。メディカルスタッフが症状を確認したところ、痛めた左膝は日々、回復に向かっており、今日29日朝の状態次第では、グラウンドでの練習を再開する。来週のオフ明けから全体メニューに合流し、早ければ讃岐戦での復帰を目指す。

 慎重を期したことがプラスに働いた。24日の練習途中に左膝痛のため全体練習から離脱した。右太もも裏の筋膜炎から復帰した直後だっただけに、小野自身「1つ治ったらまた違うところをケガするとは」とショックを隠しきれずにいた。だが、早急に湘南戦欠場を決め、25日に患部の水を抜く処置を受けた結果、症状の悪化を防いだ。

 最悪、今季中の復帰すら危ぶまれていたが、窮地は脱出した。チームはプレーオフ圏6位大分に勝ち点2差に迫り、11月1日の次節東京V戦の結果次第では圏内入りもかかる。勝負はそこから。大事な終盤のサバイバルマッチに向け、小野が万全の状態に仕上げていく。