イングランドがFWケーンのハットトリックの活躍などで6得点を挙げてパナマを圧倒し、最終戦を残して2連勝で1次リーグ突破を決めた。

 前半8分、右CKにDFストーンズが頭で合わせてネットを揺らすと、そこから怒濤(どとう)のゴールラッシュが始まった。22分にPKをFWケーンが決めると、36分には鮮やかなパス回しからMFリンガードが右足でミドルシュートを突き刺して3点目。40分にはゴール前中央でFKを得ると、サインプレーで相手を揺さぶり、FWスターリングのヘディングシュートをGKがはじいたところにストーンズが詰めて、前半だけで2得点を挙げた。ロスタイムにもケーンが再びPKを決め、5点をリードして前半を折り返した。

 後半に入っても攻撃の手を緩めず、17分にはMFロフタスチークのシュートがケーンの足に当たって方向が変わり、そのままゴールに吸い込まれて6点目。今大会5点目のケーンは、ポルトガルのロナルドらを抜いて今大会得点ランク暫定トップに立ち、W杯でのイングランド代表最多得点者にもなった。

 意地をみせたいパナマも31分にDFのR・トレスがCKから決定機をむかえるも、右足で放ったシュートは枠をとらえられない。それでも33分に左サイドでFKを得ると、MFキンテロが左サイドで低い弾道のクロスボールを蹴り、これに飛び込んだ37歳のベテランDFバロイが右足で合わせて1点を返した。W杯初得点にパナマサポーターは盛り上がったが、試合はこのまま終了。イングランドが大差で勝利をおさめ、前日23日にチュニジアに勝ったベルギーと共に、2連勝で1次リーグ突破を決めた。