ACミランの日本代表FW本田圭佑(30)が今季ホーム最終戦で直接FK弾を決めた。ボローニャ戦に後半12分から途中出場。1-0の同28分に中央25メートル付近から左足で巻き16年2月14日ジェノア戦(ホーム)以来462日ぶりの今季初得点。

 本田はいつになく、柄にもなく大喜びした。今季ホーム最終戦での初得点。得意のFKをねじ込んだ。ボールをつかんでセットし、並んで立った主将のMFモントリーボに蹴らせるスキも与えず助走に入って決めた。ピッチの歓喜の輪を抜け出し、今季ずっと座り続けたベンチに走り控えの選手と抱き合った。

 セリエAでの直接FK弾は14年10月14日キエボ戦(ホーム)以来、3年ぶり。来季欧州リーグ(L)出場権のかかる一戦でようやく仕事場に送り出されると、とたんに大仕事。勝利でミランは欧州L出場が確定。来季は4季ぶりに欧州カップ戦を争う大舞台に戻る。

 契約が満了するこの夏の退団、フリーとなっての移籍が確実視されている。この日は14年1月の移籍以来、戦い続けた聖地サンシーロ・スタジアムでの今季最終戦。試合後、取材エリアで待つ日本人報道陣の前で立ち止まり「ひと言だけ、いいですかね。『ありがとう』とミランのファンに言って下さい」と伝言した。

 欧州Lは背番号10の“置き土産”で、ホームでのFK弾は“サヨナラゴール”となるのだろうか…。本田はサポーターに手を振り、聖地のピッチから去った。【波平千種通信員】