<欧州CL:オールボー2-1セルティック>◇25日(日本時間26日)◇1次リーグ◇E組◇デンマーク・オールボー

 【オールボー(デンマーク)=春日洋平通信員】MF中村俊輔(30)率いるセルティックがオールボーに1-2で敗れ、1試合を残して最下位での1次リーグ敗退が決まった。後半8分に先制しながら同28分に追いつかれ、同42分にオウンゴール(O・G)を献上しての逆転負け。中村はGKとの1対1でシュートミスするなど絶好機を生かせず、チームを勝利に導けなかった。各組3位に与えられるUEFA杯出場権も逃した。マンチェスターUなど新たに7チームが決勝トーナメント(T)進出を決めた。

 逆転負けのショックは大きかった。試合後の中村の表情は暗く、足取りは重たげだった。開口一番、前半9分のシュートを決めきれなかった無念さを吐露。責任を1人で背負うかのようだった。

 「まあ最初のはね…、やっぱり決めたかったね。まあ、ボールが(イレギュラーバウンドで)浮いたとはいえ…、決めなきゃ」。

 右から走り込み、逆ポスト際へのシュートを狙った。しかし、蹴る直前、荒れたピッチでボールがはね上がった。ループシュートのように球は高く浮き上がり、ゴール枠の外へ。これに象徴されるように、チームに不運が付きまとった。

 1点リードの後半28分、相手選手のミドルシュートがDFマクマナスの足に当たり、ドライブ回転のかかったボールがゴールに突き刺さった。同42分には、DFローフェンスのクリアがDFコールドウェルに当たってのO・G。まさかの幕切れで、3季連続の決勝T進出は絶たれた。

 「(国内)リーグとCLは違う。変なミスはないんだけどラストのタッチがずれた。(不運だったかの問いに)うーん…まあ、これくらいにしておくよ」。

 普段は冗舌な中村が、わずか2分足らずで報道陣の質問を打ち切った。欧州CL本戦のアウェーは11連敗。最終節ビジャレアル戦(12月10日)を残しての屈辱的な敗退に、気持ちの整理がつかないのが現状だ。1月の横浜復帰が有力視される中、中村は欧州の夢舞台に大きな悔いを残した。