<スコットランドリーグ:セルティック1-0インバーネス>◇11月29日◇グラスゴー

 【グラスゴー(英国)=アンソニー・マッカスカー通信員】セルティックMF中村俊輔(30)が、決勝アシストでチームをリーグ12連勝に導いた。11月29日のインバーネス戦(ホーム)で、前半29分に浮き球パスからFWマローニーのゴールを演出。勝ち点を43(14勝1分け1敗)に伸ばし、この日敗れた2位レンジャーズとの勝ち点差を7に広げた。MF水野晃樹(23)は後半44分から途中出場し、積極的なプレーを見せた。

 中村の鮮やかなパスが、均衡を破った。前半29分、中村は右サイドから中央へボールを持ち出した。2列目からDFラインの裏へ飛び出したマローニーの動きを見逃さず、柔らかな浮き球パス。正確にコントロールされたボールがわたり、決勝点が生まれた。「後ろから入ってくるのが見えた。GKに行きすぎないように、DFに引っかからないように気をつけて丁寧に出した」。司令塔の繊細なボールタッチが、勝負を決めた。

 試合前、首位争いを展開する宿敵レンジャーズがハーツに1-2と敗れた。「今日はみんなで勝とうと話し合った」と中村は言う。11月25日にオールボーに敗れ、欧州CL1次リーグ最下位が確定。敗退ショックに加え中3日という悪条件だったが、取りこぼさなかった。「内容的にはいまひとつだったかもしれないけど、勝ててよかった」。その視線は、4連覇のかかる国内リーグに切り替わった。