<コンフェデ杯:イタリア3-1米国>◇15日◇1次リーグB組◇南アフリカ・プレトリア

 世界王者イタリアが、因縁の米国に3-1と逆転勝ちした。米国出身のFWジョゼッペ・ロッシ(22=ビジャレアル)が故郷を相手に2ゴールを挙げれば、前回W杯1次リーグの米国戦で退場処分を食らったMFダニエレ・デロッシ(25=ローマ)が決勝点を奪った。米国に縁の深い2選手の活躍で、初戦を快勝した。

 ロッシが「故郷に錦」を飾った。後半12分から出場すると、1分後に豪快な一撃を見舞った。相手ボールをカットすると、前方へボールを持ち出して左足を振り抜いた。約30メートルの距離を物ともせず、シュートは一直線にゴールネットへ。故郷・米国から奪ったゴールに、173センチの小柄なFWは全身で喜びを爆発させた。この同点弾で、完全に流れはイタリアに傾いた。

 デロッシの得点で勝ち越すと、ロスタイムに再びロッシに歓喜の瞬間が訪れた。ピルロのクロスボールにゴール前へと走り込み、右足のハーフボレー。マンU時代の同僚、GKハワードの伸ばした右手の先を抜いた。自らの存在を誇示するようにガッツポーズ。22歳の新鋭FWは晴れやかなに「この2ゴールは、米国でテレビ観戦している家族にささげたい」と話した。

 イタリア移民の子として、米ニュージャージー州に生まれた。12歳まで米国で過ごしたが、祖国でサッカー選手になることを夢見てイタリア・パルマへ渡った。両親は今も米国に暮らし、ロッシ自身も市民権を持つ。それでも「世界一になりたい」との願いから、イタリア代表を選択。昨年はU-23(23歳以下)代表で北京五輪に出場し、4得点を記録。小柄ながら高い決定力を誇り、A代表へ昇格した。

 リッピ監督は「ロッシがスピードと技術を試合に持ち込んだ。彼の力はよく知っている」とたたえた。イタリア代表でまだ6試合3得点の記録しかない新鋭だが、「自分は世界一のチームでプレーしている。来年のW杯でここで頂点に立ちたい」。イタリアに再び、英雄ロッシが現れた。(波平千種通信員)

 [2009年6月17日9時28分

 紙面から]ソーシャルブックマーク