<スペインリーグ:エスパニョール2-1テネリフェ>◇18日◇バルセロナ

 【バルセロナ(スペイン)=山本孔一通信員】エスパニョールMF中村俊輔(31)が、テネリフェ戦で出場機会を得られなかった。日本での日本代表3連戦を終えて16日に合流。ベンチ入りはしたが、新戦力の台頭もあって最後まで声はかからなかった。2-1で勝利を収め、ここ5試合無敗(3勝2分け)と、7節終了時点としては98-99年に並ぶ史上最多の勝ち点11をマークしたチームにあって、蚊帳の外に置かれた形となった中村は「代表で離れている間にいろんなことが起きる。次がスタートだと思う」と危機感をあらわにした。

 中村はピッチの上でなく、ピッチの外で歓喜の瞬間を見届けた。1-1の後半15分、途中出場のMFフェルナンド(F)・マルケスが、自陣からドリブルで約50メートルを突き進み、ゴール前へ正確なパスを折り返すと、MFイバン・アロンソが左足で蹴り込み、エスパニョールが勝ち越した。新戦力の活躍で、チームは5試合続けて負け知らず。チームメートが勝利に余韻の浸る中、出番のなかった中村は危機感をあらわにした。

 中村

 イタリア(レジーナ)の時もこういうことがあったから次がスタートだと思っている。やっぱり10日間くらいでチームも強化して、今まで出ていなかった選手(F・マルケス)とかが起用されるようになった。出ていなかった選手が今週(の練習で)よかったのか分からないけど、そういうもの。代表で離れている間にいろんなことが起きる。しょうがないでしょ。まあ、次に切り替えて。

 日本代表では不動の司令塔だが、クラブを離れるとすぐにポジションを失う現実を実感した。この日、初登場となったF・マルケスはRマドリード出身で巧みな足技を持ち、スピード抜群のドリブルはC・ロナウドのよう。観客はそのプレーに魅了され、F・マルケスがボールを持つたびに大声援。中村とはタイプが異なるが、これでフォーメーション上5人で構成する中盤に、11人のMFがひしめき合う状況となった。

 ポチェッティーノ監督は「(1-1の)試合展開からいえば違うタイプ、サイドにスピードのある選手が必要だった」とコメント。日本代表から戻った中村の体調を考慮したわけでなく、この日に限れば、司令塔タイプの中村を起用する選択肢が頭になかったようだ。次節は24日のセビリア戦。「(欧州)CLレベルのチーム。やりたいし、やれればと思う。準備していく」と中村。中盤の駒がそろい、チーム力は確実にアップする裏で、ポジション争いも確実に激化した。

 [2009年10月20日8時28分

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