【アリカンテ(スペイン)24日=山本孔一通信員】CSKAモスクワの日本代表MF本田圭佑(23)が、移籍後初の実戦で1得点1アシストした。スイス1部ザマックスとの練習試合にトップ下で先発出場。前半40分に左足で豪快にたたき込んで先制点を奪うと、後半29分にはシュートしたボールがアシストとなり、勝ち越しゴールが生まれた。後半30分で途中交代したが、チームの全2得点に絡んだ。W杯南アフリカ大会で日本代表のキーマンと期待される男が、新天地でも高い決定力を見せつけた。試合は2-2で引き分けた。
本田らしい、あいさつ代わりの一撃だった。前半40分、左サイドからDFシェンニコフが抜け出すと、それに合わせてゴール前へ走り込んだ。パスは少し後方へ流れたが、関係なかった。強引に体をひねり、巻き込むようにシュート。力強い腰の回転から放たれたボールは、ゴール隅へと突き刺さった。しかしパスが後方に流れたことに不満が残ったのか、シェンニコフに向けて「(パスは)前だろ」。喜ぶどころか味方のプレーに注文を付け、静かにセンターサークルへと戻っていった。
さらに後半29分、右サイドからのクロスボールに飛び込んだ。シュートを狙ったが的確にミートできず、ボールが流れた。結果的にそれがMFザボルトニーにわたり、勝ち越し点となった。直後に途中交代したが、75分間でプレー数48回、シュート2本。そんな数字以上にスルツキー監督の「ゴール前で危険な存在になれ」との指示通り、役目を果たした。加えて周囲に堂々と指示するなど、貫禄(かんろく)は十分だった。
本田
アシストはミス。シュートを打ちに行ったけど足が滑った。1点目はボールが後ろすぎたので、DFの寄せがもうちょっと早かったらシュートを打てていたかどうか。ただ、初めての試合だけど上々の出来上がりではないかと思う。
W杯での活躍を誓い、ステップアップの場所として単身で乗り込んだ。合流からまだ2週間ほどだが、レベルの高さも実感する。
本田
センターバックがバチッとダイレクトで(体を)当ててくる。VVVにはなかった。毎日、代表で練習をやっている感じにちょっと似てる。VVVから代表に来た時にテンポが速くて、代表は面白いなという感じだったのが、今は毎日がそれって感じ。
物おじしない態度は新入団選手のものではなく、既に何年も所属するリーダーのようだ。この日熱い声援を送った約50人のロシア人サポーターは、覚え立ての日本語で「ホンダはスバラシイ!」。南アフリカを目指して「ゴーイング・マイウエー」を貫く男が、実力の一端を見せつけた。
[2010年1月26日8時24分
紙面から]ソーシャルブックマーク

