<箱根駅伝予選会>◇15日◇立川市

 名門2校が明暗を分けた。各校の上位10人の合計タイムで9枠を争う予選会が行われ、箱根優勝11回の順大が9位で3年ぶりの本戦出場となった。合計タイムは10位だったが、関東学生対校選手権の成績によるアドバンテージタイムで浮上した。一方で同12回の日大が11位で予選落ち。女子マラソンの浅利純子らを育てた鈴木従道監督(65)が再建に乗り出した1年目で、96年以来15年ぶりの屈辱。本戦はシード10校と関東学連選抜を含めた20チームで、来年1月2、3日に行われる。

 順大が薄氷を踏む思いで3年ぶりの切符をつかんだ。純粋な合計タイムなら10番目。しかし出場チーム最大のアドバンテージタイム「3分25秒」が差し引かれ、最後のいすを手にした。的場主将は8月の合宿中に石を踏み、右足首を剥離骨折。この日も痛み止めを飲んで走った。チーム5番目の1時間2分9秒でゴール。「14キロ付近から足がしびれ、走り切れるか不安だった」。栃木・大田原高2年時、「山の神」今井の走りで優勝した順大に憧れ進学。不遇の時を糧に、「おかげで強くなれました」と笑顔をはじけさせた。