世界室内陸上選手権(7日開幕、ポーランド)の男子60メートルに出場する桐生祥秀(18=京都・洛南高)が4日、成田空港を出発した。2月に同種目で6秒59の室内日本ジュニア新を出し「目標は決勝進出。日本記録を出さないと残れない。狙って更新して決勝で勝負」と目標設定。朝原宣治が持つ6秒55の室内日本記録更新を狙う。

 2月中旬に約10日間のオーストラリア合宿、さらに今遠征帰国後に米国合宿が控える。日本陸連による強化策だが、さらに日本人初の100メートル9秒台を狙う上で進学する東洋大でも“英才教育”が施される。11日の帰国後に、埼玉・川越の東洋大陸上部合宿所に入寮するが、週末は都内の国立スポーツ科学センターを拠点に練習するプランだ。

 トラック種目の競技会は東京、神奈川を中心に開催されることが多く、移動の負担軽減や、充実した施設で科学的データを分析、フィードバック出来る利点もある。関係者も「それ(都内拠点プラン)ありきではないが(イレギュラーで)あります」と話した。「浅田真央選手の涙」をソチ五輪の印象に残し「冬季五輪に出られるなら」の問いに「スピードスケート」と、根っからのスプリンター魂を示した桐生が「週末東京ナイト」で進化する。