アルゼンチン期待の新鋭、エミリアノ・グリジョ(23)が7バーディー、3ボギーの67で回り、通算14アンダー、199で単独トップに立ち、日本ツアー初参戦で初優勝に王手をかけた。

 前半は4バーディー、ノーボギーと快調にスコアを伸ばした。後半は10、11番で連続ボギーとつまずいたが、その後3つのバーディーを奪い返し、トップで最終日を迎えることとなった。多くの選手を苦しめた、一定しない風向きにも「4年間ヨーロッパで、風に慣れなければ通用しないコンディションでプレーしてきた。今日も対応できたと思う」と涼しい表情で振り返った。

 昨年9月に結婚したマリア夫人を伴っての来日。早い時間のスタートだった前日はラウンド後に観光へ出掛けてリフレッシュ。「金沢にいって、庭園を見たり、忍者寺にいってきた。楽しかったよ」と笑顔を見せる。

 最終日はタンヤゴーン・クロンパ(タイ)、朴相賢(韓国)とのペアリング。「残念。やはり、この国の選手と一緒にラウンドしたかった。そうすればギャラリーも増えて、自分のプレーを見せられたのに」と悔しがってみせた。今季米ツアー開幕戦で優勝を飾っている男は、貫禄すら漂わせた。