プロ6年目でツアー未勝利の青木瀬令奈(23=三和シヤッター工業)が、首位と4打差2位で折り返した。前日は74で42位。ジュニア時代は頭に流れる音楽に乗ってプレーした感性派が「流れ」を変えようと、サンバイザー派が初めてキャップをかぶり、6バーディー、1ボギーでこの日のベストスコア67で通算3アンダーとした。

 予選通過ラインが今季ツアー24戦目でワーストタイの通算6オーバーになった難コースで、青木の感性が光った。ボギーは1個だけで、3連続を含む6バーディー。「うまく“流れ”をつかめた」とベストスコア67を笑顔で振り返った。

 実家がライブハウスを経営する音楽一家だ。「ジュニアの時は脳裏にいつも音楽が流れていた」と笑う感性派が前日の74を受け、動いた。定番のサンバイザーでなく、途中までツアーで初めてキャップを着用。ウエアの色、デザインはツアー自己最高2位に入った6月サントリーレディース最終日と同じものにした。「何でもいいんです。何かを変えることで“流れ”を変えようと…」。

 昨季、初シードを奪った。スイングを改造し、ショットが向上。寄せやパットは得意だ。「あとは流れです。ボミさんや、トップの人はそのつかみ方を絶対持っているので」。残り2日。流れさえつかめば、ツアー初優勝に届くと信じている。【加藤裕一】

 ◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日、群馬県前橋市生まれ。ゴルフは7歳から。中1で06年日刊アマ全日本大会に優勝し、同年の大王製紙エリエールでツアーデビュー。前橋商を卒業した11年にプロテスト合格。昨季賞金ランク27位で初シード。153センチ、50キロ。