<女子ゴルフ:マスターズGCレディース>◇最終日◇26日◇兵庫・マスターズGC(6445ヤード、パー72)◇賞金総額1億4000万円(優勝2520万円)

 元賞金女王・大山志保(37=大和ハウス工業)が、賞金ランク1位で3週連続Vを狙ったアン・ソンジュを振り切り、今季2勝目、ツアー通算15勝目を手にした。生涯獲得賞金も史上9人目の7億円を突破となった。

 2位に3打差をつけ、首位スタートした最終日、2、3番で連続3パット・ボギーをたたくなど、前半アウトはパープレーと伸び悩んだ。4位スタートから、1組前で回っていたアンはこの日66の猛チャージ。

 大山は「一瞬『きょうは私の日じゃないのかな』と考えたけど『絶対に完全優勝したい。私が伸ばせば負けない』と思うようにした」と、バックナインを32とし最強の敵から逃げ切った。

 自身7年ぶりの年間2勝で、いずれも第1日から首位を譲らぬ完全V。37歳にして衰えぬ力の理由を「向上心。それと目標を決めて突き進むことです」と明かした。

 この日は父晃さん(74)母ユリ子さん(72)長兄秀樹さん(40)が見守っていた。「ずっと両親を喜ばせたいと思って頑張っていますから」。度重なるケガでなえそうになる心を支えてくれた家族に贈る優勝だ。

 今後の大目標は39歳で迎える16年リオデジャネイロ五輪出場。「ゴルフが五輪競技で復活すると決まった時に決めました」と衰えぬ闘志を口にした。