米ツアーデビューを目前にした石川遼(17=パナソニック)が8日、栃木・きぬがわ高原CCでスキーのクロスカントリー合宿を開始した。昨年経験したクラシカル走法から、スキーを「逆ハの字」に踏み出していくフリー走法にも挑戦し、改造を試みているスイングの体重移動のヒントを得た。「すべてのスポーツはゴルフにも何らかの形でつながっている」。慢心せず、積極的に他競技からゴルフに生かせる点を探している。

 寒さで紅潮した石川の顔に納得の表情が浮かんでいた。雪が積もったコースを、勝負色の赤の防寒着に身を包んで走り切り「ゴルフの中だけで考えていてもアイデアは浮かばない。ほかのスポーツも体験して、いろいろ取り入れたい」と手応えを口にした。

 現時点で4試合の米ツアー出場が確定し、14日に渡米する。厳しいスケジュールの合間に、慣れないスキーではけがをするリスクもある。それでもクロスカントリー合宿を熱望したのは「すべてのスポーツはゴルフにも何らかの形でつながっている」という、石川なりの信念があるからだ。

 7キロのコースを、50分ほどかけて走破し、昨季開幕前に体験した板を平行に踏み出すクラシカル走法だけでなく、「逆ハの字」に踏み出すフリー走法にも挑戦。「右足が前の時は、右足に全体重を乗せないと。うまくかけていかないと、ストックを着く回数も増えて疲れてしまう」。1度も転ぶことなく走り切り、ゴルフとの共通点が体重移動にあると体得した。

 改造中のスイングで重点を置くのが重心のかけ方だ。昨年末から飛距離を増すため、スイングに野球の打撃の要素を取り入れた。ボールを引き付ける際に右足に体重を乗せるフォームを参考に「バックスイングの時に、100%体重を右足に乗せるくらい」の感覚でクラブを振る。プロ野球巨人の新人大田のフォーム改造も気になっている。「野球から見つけた体重移動。クロスカントリーも効果があると思う」と分析した。

 スキー合宿には“験担ぎ”の意味もある。「将来、もしかしたら(クロスカントリーの)大会にも出られるかもしれない」。そう真剣に話す17歳の貪欲(どんよく)な姿勢が、さらなる成長につながるはずだ。【阿部健吾】