記録的な猛暑が続く日本列島、日本ツアーでも暑さによるハプニングが起こった。第79回関西オープン選手権(日刊スポーツ後援)は、今日22日に兵庫・オリムピックGCで第1日を迎える。21日は出場選手が練習ラウンドしたが、昨年の日本オープン覇者の久保谷健一(41=フリー)が練習後、体調不良を訴え、兵庫県内の病院に救急搬送された。熱中症と診断されたが、大事に至らなかった。強靱(きょうじん)なプロゴルファーでも倒れるこの暑さ。ホント、要注意です。

 21日午後3時ごろ、兵庫県三木市にあるオリムピックGCのクラブハウス前に、サイレンを鳴らした救急車が止まった。救急隊員がストレッチャーを抱え、選手ロッカー室へ。運び出されたのは久保谷だった。大会関係者が駆けつける中、久保谷は「ちょっと、恥ずかしいよ」とつぶやいた。

 この日、久保谷は午前8時16分スタートのイン9ホールの練習ラウンドをして、その後、約2時間も炎天下の練習場にいた。練習後、目まいを覚え、早川怜トレーナー(32)に「具合が悪い」と訴えてロッカー室に戻った。シャワーを浴びて、体を冷やしたが両足がけいれんを起こし「これは(救急車を)呼んだ方がいい」と同トレーナーが判断した。

 久保谷は三木市内の病院で熱中症と診断された。点滴治療を受け「歩ける状態になりました」(早川トレーナー)と快方に向かった。今大会の出場は22日朝に決める。神戸海洋気象台によると、三木市内の21日の最高気温は33・8度。2年前の兵庫・小野GCで行われた同大会中にも河井博大が熱中症のため棄権した。「(体を鍛えている)プロゴルファーがなるとはね」と野村惇大会競技委員長(69)も驚き「ギャラリーの方には一層注意喚起したい」。暑さ対策を万全にする。【町野直人】