日本スポーツ仲裁機構(JSAA)は25日、日本ホッケー協会から不当に解任されたとして取り消しを求めていた女子日本代表前監督の柳承辰氏の申し立てを棄却する裁定を下した。

 柳氏は協会が解任理由とした成績不振が存在しないなどと主張したが、JSAAは「(成績は)評価する者によって判断の分かれるところであり、競技団体の裁量も相当広い」と指摘。解任が協会の裁量を逸脱したものとは言えないと判断した。

 一方で、協会にも「(柳氏との)コミュニケーションのまずさなど、改善すべき点があった」と付言し、申し立て費用5万4000円の半額負担を求めた。

 柳氏は昨年10月に解任されたが、JSAAは協会が理事会でなく幹部による業務執行理事会で解任を決めた手続きの部分を不適切とし、今月7日に一度、取り消しを命じた。協会は15日の理事会であらためて解任を決め、柳氏が再度申し立てていた。