2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の原案をデザインした女性建築家ザハ・ハディド氏が26日、ビデオメッセージを発表した。

 ザハ氏は「これは東京にとってとても重要なプロジェクトです。国際的なコンペティションが開かれて、私たちが勝ち取りました。チームはエンジニアと建築家からなるとても真剣なもので、2年から3年間の大変多くの時間が費やされました。重要なことは、オリンピックの先を大きく見据えた仕事で、長くレガシーのために使われます」と発言した。

 ビデオでは、ザハ氏が12年ロンドン五輪の競泳会場設計を成功させたことを強調した。

 新国立原案の座席空調やスカイブリッジを外せば価格は下げられると主張。さらに、キールアーチとスタンド部分が別構造のため、同時並行して工事ができるとし、確実に工期に間に合うとした。

 また、新整備計画で新たなデザイン、設計施工計画を練り直すことが「リスクを冒すこと」と訴えた。このままでは大きなコスト削減は見込めず、本気で大幅コストカットを望むなら、競争原理が働く入札方式を採るべきだとした。