日本代表のLS北見は6-9で2連覇中のスイスに敗れ、金メダル獲得はならなかった。頂点には届かなかったとはいえ、18年平昌五輪につながる重要な大会で堂々、世界と渡り合った。

 日本の快進撃に裏には、女子の勢力図が影響している。10年バンクーバー五輪までは、チーム青森1強だったが、10年に本橋がチーム青森を脱退し、LS北見を結成。11年4月には06年のトリノ五輪後、一線から退いていた元チーム青森の小笠原と船山が、ソチ五輪を目指して現役復帰し、北海道銀行を立ち上げた。

 その間、藤沢がスキップを務めた中部電力が力をつけた。群雄割拠の様相を呈したことでお互いが競い合い、各チームがレベルアップ。さらに、力のあるベテランが1チームに固まらず散ったことで、その下についた若手が引っ張られ成長した。今大会でソチ五輪5位の北海道銀行でなくとも世界に通用することを証明したことは、日本の底上げを示している。平昌五輪の代表争いは激化必至で、北海道銀行に加え、メンバーが抜けた中部電力に代わるように台頭してきた富士急などが、LS北見に挑戦する。

 ◆18年平昌五輪への道 五輪出場枠は10枠(開催国枠を含む)。今年と来年の世界選手権の順位によって獲得した得点の上位7カ国が出場枠を獲得。前回のソチ五輪は、2大会合計で9点の韓国までが出場枠を獲得しており、日本は有利な状況となった。日本が五輪出場枠を獲得した場合、今季と来季の日本選手権を制したチームが五輪代表。今季はLS北見が優勝。来季、他チームが優勝した場合、日本代表決定戦が行われる。