世界ランク96位で20歳の西岡良仁(ヨネックス)がデ杯シングルス初出場を果たし、ウクライナ同ランク最上位の50位イリヤ・マルチェンコ(29)を6-4、5-7、6-4、7-5で下した。日本は2連勝で入れ替え戦勝利に王手。17日は錦織圭、杉田祐一組がダブルスに臨む。

 真っ赤に染まった会場で西岡がマイクを手に「ありがとうございました!」と叫んだ。「錦織選手が(初日に)出ると思っていた方がたくさんいたと思うけれど…」と切り出すと、場内は大爆笑。疲労を考慮し17日からの登場となったエースに代わり「日本にはダニエル選手、僕、杉田選手と他にもたくさんの選手がいます。今まで頼っていた錦織選手に少し楽をさせてあげられたと思います」とアピールした。

 第1セットは6-4で制したものの「僕が崩れた時に向こうが上がって、その逆もあって…」と第2セットを奪われた。セットカウント2-1で迎えた第4セットは、ブレークもあってまず2ゲームを献上。それでも「5セットあるので、少し心の中でフル(セット)の準備をして、いい意味でリラックスできた」。最後はホームの後押しも受け、7-5で勝利をたぐり寄せた。

 日本代表の植田実監督(59)は「若い2人(西岡、ダニエル)で勝ったのには意味がある。明日は錦織、杉田で臨みますが、どういう展開になるか分からない。みなさんの力を貸してください」と大阪のファンに訴えた。