真央が「自信を失った」と涙をこぼした。ショートプログラム(SP)で8位と出遅れていた浅田真央(26=中京大)は、フリーでもジャンプにことごとく精彩を欠き、100・10点(技術点39・64+演技構成点60・46点)、合計161・39点で9位に終わった。シニアデビューした05-06年シーズン以降の試合では自己最低順位となった。

 トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を回避している冒頭のダブルアクセル(2回転半)こそ何とか降りたが、以降は3回転ジャンプのほとんどが2回転に。最後のループではなんとか3回転回ったが、着氷が乱れて加点を稼ぐジャンプとはならなかった。

 演技直後のミックスゾーンで取材を受ける間に目から涙があふれ出し、「ティッシュはありますか」と要求。しばらく涙をふいて落ち着くと「滑りもジャンプもすべてがうまくいっていない。(涙の理由は)悔しさだったり、がっかりだったり、ふがいなさだったり、いろんなことです」と話した。

 2季連続のGPファイナル出場は逃し、次戦は世界選手権切符をかけた全日本選手権(12月23日開幕、大阪)となる。「自分が望んで選手生活に戻ってきた。もう1度その気持ちを奮い立たせてやりたい」と言葉を振り絞った。