2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が13日、都内で理事会を開催し、追加種目となった野球・ソフトボールで参加チームを増やし、試合会場を関東地区に1球場増やす案について、森喜朗会長が否定した。

 今月6~8日、スイス・ローザンヌで行われた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、トーマス・バッハ会長と再確認したという。

 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)がチーム数増と、関東地区でのもう1球場確保を希望しているが、森会長は「野球ソフトが正式種目として決定するにおいて、1球場でとIOCから決められている。私とバッハ会長の中で了解を得ている。今回も、もう1度バッハ会長と確認した。あくまでも野球ソフトに関しては1球場でお願いしたいということでした」と語った。IOC理事会で会場は横浜スタジアム(横浜市)と決定した。

 一方、復興五輪の象徴として福島県内で行われる試合は、開幕戦か予選の1試合のみ。しかし、森会長によると福島市の「県営あづま球場」、郡山市の「開成山球場」、いわき市の「いわきグリーンスタジアム」の3候補の中で、WBSCが「使える」としているのがいわき市のみで、さらに内野が芝生でないことに懸念を示している。

 その点について森会長は「王さん、復興、激励の意味でやるわけですから、芝生がないからできないと言ってしまっては、どうだろう」と不快感を示し、王貞治理事に意見を求める場面もあった。