平野美宇(16=エリートアカデミー)が、松沢茉里奈(十六銀行)を4-2で下し、4強入りした。

 初戦からは3戦連続でストレート勝ちしており、この日も1ゲームを11-7、第2ゲームを11-9と取り、楽勝かと思われた。だが、第3ゲーム以降、相手の遅いテンポに翻弄(ほんろう)され、3、4ゲームを続けて落とした。「(今大会で)あまり競ることが無かったので、焦ったんですけど、負けてもおかしくないと思って。そこから思いきっていけました」。そこから気持ちを立て直し、5、6ゲームを連取し、接戦をものにした。

 4強入りで喜んでいた昨年とは違い、今年はまだ「満足していない」。昨年の準優勝を超える、16歳9カ月での史上最年少優勝だけしか頭にない。22日の準決勝で橋本帆乃香(大阪・四天王寺高)を破れば、昨年決勝で敗れた石川佳純(全農)と戦う可能性が高い。対戦成績は2戦2敗だが「勝てる可能性は十分ある」と自信がみなぎらせた。「リオ五輪が終わり、最初の全日本。(20年の)東京五輪に向けて、自分が1番になりたい」と、エースの座を奪うつもりだ。