3大会連続の全日本選手権(12月、大阪)を目指す青木祐奈(20=日大)が、練習を共にする渡辺倫果(20=法政大)からの刺激を口にした。

冒頭は高難度のルッツ-ループの連続3回転に挑戦し、惜しくも転倒。それでもダブルアクセル(2回転半)、3回転フリップと立て直し、54・51点で3位発進した。ルッツ-ループの連続ジャンプは、朝の公式練習や直前の6分間練習で成功させていたといい「自信を持っていました。アクセル、フリップと残りのジャンプも落ち着きながら、思い切りできました」と前向きに振り返った。

4月から拠点を変更し、千葉・船橋市で中庭健介コーチの指導を受けている。同じMFアカデミーには、グランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダで初出場初優勝を飾った渡辺が在籍。1学年下の渡辺とはかねて親交があったが「一緒に練習をすることになって、最近すごく結果がいい理由が分かりました。失敗しても、最後までプログラムを続ける。トリプルアクセル(3回転半)も調子が悪い日も、挑戦していく。GPも(頂点を)取れると思っていました。初めての舞台なのに、緊張を自分の実力を出す力に変えていた」と刺激を受けている。

フリーは5日に行われ、上位7人が全日本選手権へ進む。新天地での飛躍を志す青木は「フリーでは緊張を自分の力として出していきたいと思います」と力強く言い切った。【松本航】