6月に行われた重量挙げの全日本選手権の女子48キロ級で優勝した伊藤奈央(名古屋産大)がドーピング検査で陽性反応を示して優勝を取り消され、7月8日から2カ月間の資格停止処分を受けたことが2日分かった。

 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の決定によると、伊藤は競技後の検査で禁止物質の「ベタメタゾン」が検出された。伊藤らから事情を聴いたところ、花粉症の治療のために医師の処方を受けていた経口薬にベタメタゾンが含まれていたという。

 決定では「競技力向上を目的としたものではない」とする一方で「競技者として十分な注意が払われていなかった」として処分を下した。

 同大会の伊藤の記録は取り消され、2位の井上聡美(関大)が繰り上げ優勝となる。