日本体操協会は9日、都内で評議員会および理事会を開催。16年リオデジャネイロ五輪へ向けた男子体操強化本部長(男子代表監督)に、04年アテネ五輪団体金メダリストで、今年5月のNHK杯を最後に引退したばかりの水鳥寿思氏(大坂大谷大)の就任を決めた。水鳥氏は32歳で、同協会によると史上最年少監督となる。また、コーチ経験のない監督就任も異例で、選考に当たった二木英徳・同協会会長は「このぐらいのことをしないと、今後は銀メダルどころかメダルも危ない」と、大抜てきの理由を説明した。

 同協会は、男子10人、女子8人の自薦他薦の代表監督候補から、リポート、面接などを行い、この日の理事会で最終決定した。ロンドン五輪の男子団体総合金メダルを逃したことで、これまでの個人総合重視に、種目別強化も加える方針を打ち出し、その意図に水鳥氏が合致した。水鳥氏は「代表をひとつにまとめ、リオでの団体金、個人種目での複数金を目指したい」と話した。

 女子体操強化本部長(女子代表監督)には、朝日生命でジュニア時代の内村航平を指導し、現在NTC専任コーチの小林隆氏(46)が就任した。

 また、強化本部の上に新たにリオ五輪戦略本部を設置。両新監督のサポートを行う。

 両監督の任期は当面、来年4月1日から2年となる。