全日本柔道連盟(全柔連)は30日、東京都内で評議員会を開き、約1億2500万円の赤字となる2013年度決算を承認した。

 不正受給の発覚などで助成金や補助金が停止されて前年度から約1億円、企業協賛金も約5000万円減少したのが主な要因。赤字決算は、約3000万円の支出超過だった03年以来となる。

 宗岡正二会長は冒頭のあいさつで「安定した財政基盤を確立しないといけない。経費節減も必要」と危機感を示した。また、長野県で教え子に重度の障害が残るけがを負わせた元指導員に有罪判決が出たことを「深刻に受け止めないといけない」と述べ、被害者側と連携して重大事故ゼロを目指す考えも表明した。

 13年度の全柔連の会員登録人数が過去最少の約16万9000人になったことについて、評議員から「不祥事だけでなく、経年的な結果で危機的な状況にある。登録に付加価値をつける仕掛けも必要だ」との意見も出た。