<レスリング:全日本選手権>◇最終日◇23日◇東京・代々木第2体育館

 左ヒザを痛めながら男子フリー74キロ級で4連覇を達成した高谷惣亮(25=ALSOK)は「国内で負けてられない。相手は世界ですから」と強気に言った。

 初戦で靱帯(じんたい)を痛めて踏ん張りがきかず、得意のタックルも封印。カウンターだけでポイントを重ねて勝ちきり「右足だけでも勝てる自信はあった」と言い放った。試合後には用意していたパフォーマンスまで披露。「妖怪体操」と「ALSOK体操」をまじえたもので「今年は妖怪が流行ったので」。

 世界選手権の銀メダル獲得で一躍リオデジャネイロ五輪のメダル候補に躍り出たが、注目度はまだまだ。同じALSOKで五輪3連覇中の吉田沙保里、伊調馨に隠れて「目立てないですよね」。注目階級をすべて大会最終日に行うという日本レスリング協会の日程の組み方に対して「違う日なら、少しは記事にしてもらえるのに」と、残念そうだった。