<W杯スキー:ジャンプ女子札幌大会>◇個人第3戦◇11日◇札幌・宮の森ジャンプ競技場(HS100メートル、K点90メートル)

 ソチ五輪代表の高梨沙羅(18=クラレ)が、2回合計236・3点で前日10日に続き連勝した。通算26勝目。

 1回目に87メートルで7位と出遅れたが、2回目に最長不倒となる97メートルを飛び、大逆転勝利を飾った。「まさか勝てるとは思ってなかった」と驚きの表情を隠さなかった。

 1回目は不利な追い風を受け、珍しくK点に届かなかった。「このまま終わってしまうかも」と複雑な思いも頭をよぎった。それでも、2回目が始まると1回目を引きずらず「気持ちを切り替えた」。力強く飛び出し、風をとらえるとヒルサイズに迫る97メートルまで飛距離を伸ばした。「いいイメージをめぐらせて飛んだ。現時点でできるジャンプはできた」と話した。

 これで3連覇を目指す個人総合でも単独首位に立った。「勝てるレベルに達していない。でも、それだけ伸びしろがある」とさらなる上を見つめる。次は17日開幕のW杯蔵王大会(山形)2連戦に出場する。女王が国内開催で勢いを増していく。

 ソチ五輪金のカリーナ・フォクト(ドイツ)が2位。1回目3位だった伊藤有希(土屋ホーム)は9位。岩渕香里(松本大)は19位、小林諭果(早大)は23位、山田優梨菜(長野・白馬高)は28位。勢藤優花(北海道・旭川龍谷高)は2回目に進めず35位だった。