日本バレーボール協会の荒木田裕子強化事業本部長(59)は6日の男子日本代表新監督就任会見で、日系米国人のゲーリー・サトウ前監督(59)について「(就任前からの)メンバーがそろっていて世界選手権出場を逸したことが、大きな失望だった」と話した。

 植田辰哉氏の後を受けたサトウ前監督は、協会の国内外からの公募受け付けの中で、昨年2月に就任が決定。12年まで米国男子代表のコーチを務めるなど、長く米国男子の強化に携わってきた実績などが評価され、男女を通じて外国人初の日本代表監督となった。

 しかし、昨年9月の世界選手権アジア最終予選で敗れて本大会出場を逃し、同11月のワールドグランドチャンピオンズカップでも5戦全敗で初の最下位に終わった。

 就任から1年で事実上解任した理由について、荒木田本部長は「長い目で、といろいろなところで言われるが、再来年の(16年リオデジャネイロ)五輪予選まで、活動期間は11カ月しかない。日本と米国のバレーを融合するには、時期尚早で難しい部分があった。(選手の判断力を重視する)サトウ監督が求めるのは、自立して、心身共にトップアスリートがそろっているバレー。日本の選手はそこまで達していなかった。話し合ってきたが、そこを埋めきれなかった」と打ち明けた。