ついにテニス界にも企業スポーツ撤退の嵐が吹き荒れた。現在、日本リーグ男子で3連覇中で、通算6度の優勝を誇るミキプルーン(社名・三基商事)が、22日の08年度の優勝を最後に休部することが23日、分かった。同社の関係者によると、テニスで全国にアピールする当初の目的を達したためという。将来、復活の可能性を残しているため休部としたが、実質的な廃部といえそうだ。

 3連覇を達成した22日に、所属選手に休部が伝えられた。また、この日、「部長が日本協会に報告に行った」(関係者)という。現在、錦織圭に次ぐ日本男子NO・2の添田豪(24)、昨年の全日本準優勝の伊藤竜馬(20)ら、日本男子の強豪が所属契約を結んでいる。その契約も期間満了で打ち切られる可能性が出てきた。

 テニスの日本リーグは、昨年、大麻取締法違反(所持)で有罪判決を受けたプロ選手が所属していた旅ポケドットコムが撤退したばかり。そのため08年度の男子は参加16チームを15チームに急きょ変更し、変則的なリーグ戦を行った。今度は王者ミキプルーンの撤退で、リーグの痛手は計り知れない。「これが引き金となり他の企業に飛び火するのが怖い」。日本テニス協会関係者も不安を隠せないようだった。